「共創出版」の編集者(臼井さんのコメントを読んで)
原稿を一冊の本として仕上げるために、欠かせないのが、「編集者」である。その編集者が、どこを見て編集するかによって、仕上がった本の質的レベルが決まる。
通常の編集者であれば、書店で購入して読んでくれる読者に喜んでもらえるために全力を尽くすものである。このためには著者と火花を散らすようなやりとりも時には必要となってくる。
しかし、臼井さんのコメントを読むと「共創出版」においては、原稿を読み、コメントをつけるアルバイトのような者がいる。そして、どんな原稿であろうと、褒めまくることを第1としているらしいことがわかる。
なにがなんでも出版契約にこぎつけることを目的としているように感じられるのは、私だけではないだろう。
著者と出版社が、そのような出会いである以上、会社の方針は推して知るべしであろう。
契約した原稿が編集者の手に渡っても「褒めまくる」という編集の方向が貫かれるものと推察される。そこには読者のためという「本作りの基本理念」が感じられない。本に質的向上は望むべくもない。
新聞報道に「あの素晴らしい編集者はどこにいったのか」と嘆く著者のコメントが載っていたが、おそらく「共創出版」の著者すべてにとって、「自分の原稿を本当に理解してくれた優しい編集者」であったことだろう。
碧天舎の編集者のほとんどが、仕事とはいえ、心ない対応を著者との間に行ったそれまでの行為に自責の念に駆られて、著者の前から姿を消してしまったのではないだろうか。
碧天舎の社長は、著者ばかりでなく、出版の編集者として、「良い本を自分の手によって世に送り出したい」と考えていた編集者の夢をも、打ち砕いてしまったといえる。
出版界も世の中もせまい。いつかどこかで碧天舎から出版した著者や未出版の著者と出会ったときに、いったい編集者はどんな顔ができるのであろうか。
そして著者は、共創出版で素晴らしいといわれ、自信満々で出版した本をいつまでも誇りに思うことができるのであろうか。
本は出版してしまうと勝手に一人歩きを始める。著者も編集者もそれを止めることはできない。それだけに確信を持てる出版をすることが大切である。
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